うねび内科Blog

徒然なるままに、院長木村がブログをつづっています。日々感じること、季節のこと、プライベートのことなどもいろいろお話しています。普段の診察ではなかなかゆっくりとお話することができない患者様とのコミュニケーションの場と考えています。もちろん、医療のこと、クリニックのこともお話しています。

ブログ一覧

梅の香り

「梅邉清絶竹邉幽」(ばいへんせいぜつちくへんゆう)

齋藤拙堂(さいとうせつどう)とう方の、

『月瀬記勝』(つきがせきしょう)という漢詩の一節です。

梅のあたりは、清らかな空気に包まれ、

清々しい気持ちになれるというように自分では理解しています。

この漢詩で月ヶ瀬梅林が世に知られるようになったとのことです。


蝋梅や、梅の花には清々しいものを感じます。

梅の香りは「酢酸ベンジル」、ベンジルアセテートという甘い香りの化合物で、

ジャスミンやクチナシ、イランイランなどの香りの成分でアロマ効果があります。

鎮静効果があり、ちょっとした身体の不調にも使えるそうです。


梅の木の近くで深呼吸をして、

ストレスを軽減し、春を感じてみませんか?

変化の春

昨日も寒い1日でしたが、

季節は少しずつ春に近づいている気配を感じます。

毎日仕事を終えて家に帰ると、

冬の星座が見えます。

今週の火曜日は夜の診察後に、

月一回、保健センターで行われるコロナワクチン対策会議に参加しました。

写真はその会議の後に家からスマホで撮影した夜空です。

春に近づくにつれ、星が西に移動しているのがわかります。

3月で今のワクチン接種体制はいったん終わりになり、

4月以降は、政府の方針が決まるまでまだどうなるか分かりません。

5月にコロナが5類に変更になりいろいろ変わりそうです。

新型コロナウィルスの名称も「コロナ2019」に変わるとのことです。

うねび内科クリニックでも、

発熱外来が始まった時も試行錯誤でした。

今回も試行錯誤です。

今年の春もまた変化の春になりそうです。

癌とともに生きる時代 その2

2021年5月11日の『癌とともに生きる時代』の続きです。

ブログはこちら→ >>「癌とともに生きる時代」


癌になった医師、フッツヒュー・モランが1985年に提唱した、

がんサバイバーシップという概念があります。

モラン医師が、自分が癌になって体験した経験をもとに、

医師の専門雑誌に提唱しました。


医療の進歩で癌を治すだけでは、川で溺れた人を拾い上げて、

そのまま置き去りにするに等しいというものです。

拾い上げて、温かい飲み物を与えてあげることが大切と書かれています。


癌患者の癌を治すだけでなく、

治療中の経済的な問題、精神的な悩みや、

休業補償、患者の家族の負担などのサポートも、

社会の仕組みとして必要とした概念です。


先進的な医療が進歩して、

全ての癌の平均の5年生存率が昨年60%を超えました。

これに合わせて日本でもこの25年間で、

がんサバイバーシップの考え方が浸透し、

がん対策推進基本計画にも取り入れられています。


通院中の患者さんにも、

癌治療を受けつつクリニックに来られている方がたくさんおられます。

かかりつけの患者さんの検査で癌と診断されると、

癌治療はその方の自宅に近い病院、病院の専門性を考えて紹介しています。

癌以外の高血圧や糖尿病などで引き続きクリニックで治療しつつ、

がんサバイバーシップの考え方に沿って、

メンタルケア、高額医療の支援窓口の案内などを行なっています。


また、がん末期となった方に在宅医療を行うため、

訪問診療、訪問看護を提供しています。


《参考資料》https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001020985.pdf

校長先生からの電話

当クリニックの前の小学校の校医をしています。

先週、コロナやインフルエンザで休んでいる生徒さんの人数に関して

電話がありました。


1月7日のブログで、『コロナorインフルエンザ』を書きましたが、

記事はこちら→『コロナorインフルエンザ』

今は両方流行していて、

学級閉鎖にするかどうかの相談の電話でした。


年末までは、当院の発熱外来に来られる方はほぼコロナでしたが、

1月中旬からは半分コロナで、半分インフルエンザという状況です。

小さな子供さんの発熱患者さんが増えてきました。

暖かくして来院ください。

信じる「何か」

毎日、毎日が過ぎる中で、

もう2月になっていました。


1月後半は寒波で大変冷える一週間でしたが、

当院の周辺は大雪にならず助かりました。

先日のブログで書いた、神様仏様のおかげと感謝しています。


神様仏様や、ご先祖様や、自分の両親や、

何でもいいのですが、

何か大きな力に守られていると信じるものを持つことがあれば、

人間は希望を持って生きていけるのではないでしょうか。


昨日の新聞にナチスの強制収容所から生還した経験を書いた、

ヴィクトール E フランクルの『夜と霧』を紹介した記事がありました。

生きる意味を問う、あまりに有名な著書で、

読まれた方は多いと思います。


絶望の中でいかに生き延びることができたのかが書かれています。

絶望感の中で生きる意味を考えるのではなく、

人生が自分に何を求めているかを考えることで、

活路を見出して生きていけることが紹介されていました。


しかし、自分で活路を見出されないときにも、

何かに守られているから大丈夫と信じる「何か」があればいいと思います。


僕自身の場合は、

初詣で橿原神宮の拝殿の背後の畝傍山からのパワーをもらい、

1月の寒波も乗り越えられました。

今日の節分の恵方巻きからもパワーをもらい、

2月も頑張っていきたいと思います。