うねび内科Blog
むかし昔?いや少し前
2023/10/22前回のブログで、インフルエンザキットの不足の話をお知らせしました。
今は、インフルエンザの診断には、
インフルエンザの抗原キットを使いますが、
僕が医師になった平成4年には、インフルエンザのキットはありませんでした。
キットができたのが平成11年なので、
この年に僕は大阪府枚方市の星ヶ丘厚生年金病院から、
橿原市の平成記念病院に転勤した時でした。
この頃は、平成記念病院でも、
発熱患者さんにインフルエンザを疑った場合、
抗原ではなく採血をして抗体を調べて診断をしていました。
結果が返ってくる1週間後にインフルエンザとわかっても、
患者さんも、すでに熱が下がっていることがほとんどでした。
それから2年後に、タミフルというインフルエンザの薬ができました。
キットやタミフルができる前は、冬に発熱があり病院を受診して、
診察した医師がインフルエンザと診断したらインフルエンザ、
風邪といえば風邪の診断で、ずいぶん今とは違う時代でした。
このあと、冬場の腸炎ウィルスがノロウィルスと命名されたり、
今ではよく耳にするRSウィルスも診断キットができたり、
今では当たり前のことが、
この30年の進歩なのです。